
子どもの時から鬼ごっこ大好き!
保育士のサボジローです!
子どもたちは鬼ごっこ大好きですよね。
あなたも子どもの頃遊んだ思い出があるのでは?
私は結構田舎の育ちなので、日が暮れるまで皆で鬼ごっこして遊んだりしてました。
そんな鬼ごっこですが、いざ保育の中でやろうとすると、「どうやって展開すれば?」と思う新人保育士さんも多いのではないでしょうか。
ルールを知っている子が多い年中さんや、それまでのクラスで経験している年長さんは問題ないでしょう。
しかし、3歳時の子たちに鬼ごっこを教えていくのはどうすればいいのでしょう?
私が実践してきた経験を元に、3歳時の鬼ごっこの始め方と展開について解説します。

色々な鬼ごっこの遊び方も紹介するよ!
※本記事は保育士さん向けの記事です。そのためやや専門的な内容になっています。
お母さん向けのおすすめ記事はこちら。



鬼ごっこで育つ力

鬼ごっこでは楽しみながら様々な力をつけることができます。
鬼ごっこでは子どものどんなところが発達するのか見ていきましょう。
全身の運動機能の発達
これは誰にでも想像できますが、鬼ごっこでは全身の運動機能が発達します。
鬼ごっこの中では当然多くの時間を走って過ごします。
就学期以降のスポーツはともかくとして、幼児期の遊びの中では鬼ごっこほどたくさん走る遊びは他にありません。
リレーやかけっこなど競技化された遊びもよく走りますが、鬼ごっこでは、長時間走ったり止まったりを繰り返し、その上逃げたり捕まえたりするために急に曲がったり、止まったり、ジグザグに走ったりと不規則な運動を繰り返します。
そのため鬼ごっこでは
- 空間認識能力
- 持久力
- 瞬発力
- バランス感覚
などが鍛えられます。
この鬼ごっこの運動量や楽しさに注目してスポーツ鬼ごっことして競技化されているほどです。
ある研究では、スポーツ鬼ごっこを週に一回行ったところ、3週間後にはソフトボール投げ、反復横跳びの数値が上昇したというデータも出ています。
【参考文献:スポーツ鬼ごっこの運動能力に及ぼす効果と今後の展望,若木 均・羽崎泰男】
他にもたくさんの研究者が鬼ごっこの運動効果に着目して研究をしています。
何より、子どもと鬼ごっこをすると子ども走り方やその時間・量・息のあがり方などを見て実感として鬼ごっこの運動量の多さを感じることができます。
鬼ごっこが子どもの全身の運動機能向上に有効なことは間違いありません。
運動有能感が高まり、生涯の運動への意欲が高まる
運動有能感とは、運動の成功体験から獲得する「やればできる」という自信のことです。
この運動有能感が高まると、運動自体が楽しくなり、やろうという意欲が湧いていきます。
鬼ごっこでは、この運動有能感が高まるチャンスが多くあります。
運動有能感を高めるには、「自分って運動できる」と思ったり、仲間から運動ができると認められることが大切になってきます。
例えば跳び箱では、最初からできる子や、できるようになるまで練習する粘り強さのある子は運動有能感が高まるでしょう。
しかし、跳び箱を跳ぶことに成功しなければ運動有能感が高まることはありません。
その点、鬼ごっこでは、誰でも鬼になって友だちをタッチしたり、鬼から逃げ切ったという自信を感じたりすることができるのです。
なぜなら、運が良ければ誰にでもすごく早い子をタッチすることができますし、逆にあまり狙われなかったために「一度も捕まらなかった」という状況も起きます。
私がよく鬼ごっこを実践していたクラスでも、子どもたちは鬼ごっこが終わると
「一度も捕まらなかったよ!」
「5回も捕まえたよ!」
「足早かったでしょ?あんなに追いかけられたけど捕まらなかった!」
とそれぞれ自分の成果を口にしていました。
このように、鬼ごっこでは指導者の援助によっては誰もが主人公に、誰もが自分の中でヒーローになることができるのです。
そのため鬼ごっこでは運動有能感が高まり、「運動って楽しい」と感じることができるので、生涯への運動意欲の高まりにもつながっていくのですね。
ぶつかり合いが子どもを伸ばす
鬼ごっこで運動面の発達があるのは当然ですが、実は私が鬼ごっこに期待するのは、心の発達です。
鬼ごっこで繰り返し遊んでいくと、協調性が育まれていきます。
五領域で言うところの、「人間関係」の発達が期待されます。
鬼ごっこは当然一人ではできません。
3歳児の鬼ごっこの初期は保育者が中心となって展開していくでしょうが、途中から子どもたちだけで遊ぶようになります。
そうすると、とても頻繁に喧嘩が起きるのです。
鬼ごっこはルールがシンプルですが、その分トラブルとなりやすい側面もあります
例えば、「タッチした・してない」ということでも揉めるでしょう。
捕まりそうになったり、実際に捕まったりした途端にやめてしまう子が出て揉めるでしょう。
どこで聞いたのか、「バリア」を使いだす子が出て揉めるでしょう。
シンプルな遊び故に、子ども同士のトラブルとなる場面がたくさんあるのですね。
しかし、鬼ごっこは楽しいから遊びたい。
でも、友達と喧嘩になってしまう。
ここでの保育者の立ち位置が大事ですが、子どもたちがトラブルになった時すぐに止めに行って裁判官になってはいけません。
ズルをした子が悪いとか、ルールはこうだとか、大人の価値観で子どもを裁くのはやめましょう。
それより子どもたちの話を聞き、見守ったり、話し合う方向に援助していくと、子どもたちは自分で解決しようとします。
その過程では様々なことが起きるでしょう。
しかし、大切なのは、子どもたちがやりたい遊びを成立させるために話し合うこと。
3歳児ではまだ大人の助けが必要かもしれません。
しかし、そうして3歳児で鬼ごっこを繰り返し行った集団が4歳になり、5歳になっていくと、その集団ならではのルールや遊び方を作り上げていくかもしれません。
こうして子どもたちがぶつかり合い、自分たちの意思で、自分たちのために話し合うことは大きく子どもの心を成長させます。
鬼ごっこは、シンプルで楽しく、集団でなければ成立しない遊びのため、この話し合いの機会がたくさんあるのです。
3歳児で鬼ごっこを定着させ、子どもたちだけで遊ぶようになったら大きなチャンスです。
子どもの成長を見守りましょう。
鬼ごっこの展開の仕方

さて、前章までは鬼ごっこの育てる力を解説してきました。
では、鬼ごっこを実際に保育に取り入れていく方法を解説していきたいと思います。

ポイントは、クラス全員で一斉にやろうとしないこと!
興味のある子から始めれば自然と広がっていくよ!!
まてまて遊び
これは3歳児というより、0歳〜2歳児の間に経験している子が多いと思います。
大人が「まてまて〜」と言いながら子どもを追いかけ、逃げる子どもを捕まえるという遊びです。
この遊びのポイントは、捕まえる時に抱きしめて心地よさを伝えること。
鬼ごっこというよりふれあい遊びの一種と私は考えています。
大好きな大人に追いかけられ、逃げて、抱きしめられる。
子どもにはとても心地よく、楽しい時間になることでしょう。
この遊びは3歳児で鬼ごっこを展開しようと思った時に必ずしもやる必要はありませんが、鬼ごっこの原型だと覚えておいていいでしょう。
追いかけられる楽しさから鬼ごっこは始まります。
もちろん、3歳時のクラスでやってみてもいいですよ!
むっくりくまさん・あぶくたった
3歳時のクラスで鬼ごっこをする導入として、先程の「まてまて遊び」をもう少し発展させた遊びをしましょう。
これらの追いかけ遊びをしっかり楽しむと、追いかける・逃げる楽しさがわかり、鬼ごっこへの展開もスムーズです。
ちなみに、これらの遊びは2歳時でもできるので、2歳児の頃からやっておくとよりスムーズですよ。
有名な遊びかもしれませんが、一応ルール説明をしておきます。
むっくりくまさん
まずは、歌を知らない人はこちらの動画で覚えましょう。
歌上手ですね〜。
こんなに美しく歌えなくても大丈夫。私は歌下手くそです。
動画はちょっと私の知っている歌詞と違いますが、まあなんでも大丈夫ですよ。
歌詞はこちらのページで見られます。(著作権を考慮しここには載せません)
もともとはスウェーデン民謡なんですね〜。
さて、遊び方です。
- 保育者は熊役となり寝転んで寝たふりをする。
- 子どもたちは熊の周りに集まり歌を歌う。
- 「めをさましたら、たべられちゃーうーよー♪」の後に「ねーねーくまさん起きてよ〜」と子どもが熊を起こす。
- 熊は「ガオー!!!」と目覚めて子どもを追いかけて捕まえ、食べるふりをする。(むしゃ〜むしゃ〜とくすぐりながら食べてあげてください)
- 何人か食べたら、再び寝転びもう一回。
遊び方はこんな感じです。
冬眠中の熊を起こしてしまい食べられるという、なんとも自然の厳しさを感じる遊びですね(笑)
初めてやる時は、大人がもうひとりいれば、子ども役に入ってもらって遊びを先導してもらいましょう。
一人担任で展開することも、3歳時ならむずかしくありません。
保育者が急に寝転がって「むっくりくまさん、むっくりくまさん♪」と歌いだしたら子どもは大抵何人か集まってくるので、歌い終わったら「ねーねーくまさん起きてよ〜」と自分で言って、自分で目覚めて追いかけましょう。
「ガオー」と追いかければ子どもは逃げますし、捕まえて食べれば喜びます。
そしてもう一度・・・と繰り返せばすぐに遊びを理解します。
何度かやっていると、「くまさんやりたい」と言う子が必ず出てくるので、熊役を変わってあげてもいいでしょう。
鬼ごっこへの導入ということは忘れて、この遊びをたっぷり楽しんでくださいね。
あぶくたった
こちらもまずは歌を覚えましょう。
こちらは古くから伝わるわらべうたなので、歌詞載せときます。
あぶくたった にえたった にえたか どうだか たべてみよう むしゃむしゃむしゃ ⬇ まだにえないorもうにえた!
動画では途中のパートがぶっ飛ばされてますが、伝承遊びなので色々あります。
ここでは、私の知っている遊び方で紹介します。
- 鬼がしゃがみ、子はその周りに手をつないで輪になる。
- 「あぶくたった〜♪」の歌を歌いながら鬼の周りを回り、「まだにえない」を数回繰り返す。
- 「あぶくたったー♪」の歌をもう一回歌い、最後を「もうにえた」にして「むしゃむしゃむしゃ」としゃがんでいる鬼を皆で食べる。(優しくやりましょう。)
- 子は立ち上がり、鬼から少し離れて
「戸棚にしまって鍵をかけて、ガチャガチャガチャ」と鍵をかけるジェスチャーをする。
「お風呂に入って、ゴシゴシゴシ」と体を洗うジェスチャーをする。
「お布団敷いて、寝ましょ〜。」寝る真似をする。 - 鬼は立ち上がり、
「トントントン」と戸を叩くジェスチャーをする - 子は寝たまま、
「なんの音〜?」 - 鬼
「風の音」と応え、
「トントントン」と再び戸を叩く。 - 5〜7を数回繰り返し、鬼は毎回「〇〇の音」と安全な音であることを知らせる。
- 数回繰り返した後、
「なんの音」の問いに「おばけの音ー!!!」と答えて追いかける。
遊び方としては、「最初に捕まった子が次の鬼」でもいいのですが、ここでは鬼ごっこの導入として遊ぶので、鬼は保育者がやり、むっくりくまさんと同じように子どもを何人も食べて、追いかけ遊びとして楽しむのが良いでしょう。
遊びなれてくれば鬼の交代も3歳児でもできますが、そこまで行かなくても大丈夫です。
ちなみに、4の部分は地域で全然違います。
むしろ、色々アレンジしても楽しいです。
最終的に”寝る”につながれば何でもいいので、子どもと寝る前のルーティーンを思い出しながら色々楽しみましょう。
しっぽとり
これもメジャーな遊びですね。
ルールは簡単。
- 猫(鬼)とねずみ(子)に分かれます。
猫役の人数が少ないほうがバランスが良いでしょう。 - ねずみはしっぽをつけ、猫は追いかけてしっぽをとる。
以上です。
ねずみ役の子がつけたしっぽを、猫役が取ろうと追いかけるというシンプルな遊びです。
しかし、鬼ごっこと違い「しっぽを取る」ということが目的なので子どもにもわかりやすく、鬼ごっこの一歩前の遊びとして最適です。
猫役は始めのうちは保育者がやるのが良いでしょう。
慣れてくれば必ず「猫役やりたい」と言う子が出てきますので、やらせてあげてください。
しっぽは、まぁハチマキでもタオルでもなんでも良いです。
私のオススメとしてはスズランテープです。
低コストで何本でも作れるのでスズランテープは保育者の味方ですね。
一本だとひらひらして取りづらいので、三編みにします。
付け方は簡単。子どものズボンにはさみましょう。
長さは子どものズボンにはさんだ時に、はみ出たところが地面にぎりぎりつかないくらいですかね。
長いほうが取りやすく安全面も高くなりますが、地面につくとちょっと危ないですよ。
ポイントは、保育者がゲームの終了を時間で区切ることです。
大体1ゲーム2〜3分で十分ですが、子どもの疲れ具合を見て終了を告げましょう。
終了時にしっぽを取られていないねずみ、しっぽを取れた猫の子はしっかり声に出して認めてあげると、子どもにゲームの目的が伝わりやすいです。
しっぽとりもシンプルですが、トラブル続出の遊びです。
しっぽを取られそうになったら自分で取ってしまったり、急にやめたり。
それでも、決してルール違反をした子を叱るようなことはしないでくださいね。
私たちの目的は、子どもが楽しめる遊びを提供することです。
子どもに遊びのルールを教えることが目的ではありません。
ルールはそのうち覚えますし、友だちとのトラブルの中で「これをすると楽しくなくなるな」と自分で学びます。
鬼ごっこ
さて、いよいよ鬼ごっこです。
ここまでくれば、子どもたちは集団でゲームをする楽しさを知っています。
鬼ごっこもルールを説明すれば一応聞いてくれるでしょう。
「鬼ごっこするよ〜!」と声をかけて集まった数人だけで始めてもいいです。
クラス全体で一斉にしようとすると、どうしても”やらされている”子が出てきてしまうのでやめましょう。
始めはやはり保育者が鬼になります。
いろいろな子を追いかけながら、ルールを理解してそうな子をタッチします。
そして「〇〇ちゃんが次は鬼だよ。追いかけてタッチしてね。」と伝えます。
すると、その子はきっと保育者を追いかけてくるでしょう。
ある程度逃げたらわざと捕まり鬼交代します。
「あー!タッチされちゃった!先生が次は鬼ね。」と伝え、また追いかけます。
こうして、鬼交代の時にしっかり声にして伝え、かつ大きめの声で他の子にも伝わるように言うのがポイントです。
すると、鬼交代に関わってない子もその様子を見てルールを覚えていきます。
また、「〇〇ちゃんが鬼だよ、逃げろ〜」とゲーム中も声を出して状況を子どもに伝えることも大切です。
子どもがルールを覚えるまではこうして保育者が声に出して状況を伝えたり、鬼の交代を伝えたりすることで少しずつ子どもたちは覚えていきます。
(数日かけて)何度か繰り返すうち、大体の子がルールを覚えてきたら「疲れたからやめるね〜」と保育者はそっと抜けましょう。
そこで遊びが終わってしまったらそれはそれでいいです。また別の時にやりましょう。
そのうちに保育者が抜けても子どもたちだけで遊ぶようになっていきます。
鬼ごっこ指導のポイント
まず何より大切なのは、なぜ鬼ごっこをするか?です。
鬼ごっこなどの集団遊びで一番育まれるのは、人間関係を始めとした生きる力です。
私は、ぶつかり合い、話し合い、仲間となっていくことを期待して、保育の中で鬼ごっこを取り入れています。
たまに、せっかく鬼ごっこをしているのに、ルールを破る子を叱ったり、新しいルールを提案する子をトラブル回避のために抑えつけたりする保育者がいますが、あれでは意味がありません。
決してルールを覚えたり、集団の中に溶け込むことが目的ではないのです。
子どもが自ら考え、自ら遊ぶことが大切なことです。
それだけ忘れなければ後は大丈夫です。
子どもたちは鬼ごっこが大好きです。
もしあなたの遊びの展開の技術がまだ未熟で、途中うまく行かなくても、必ず最終的には子どもたちは楽しんでくれるでしょう。
自身を持ってチャレンジしてください。
ここまででほとんどお話しましたが、一応ポイントをまとめておきます。
- ルールを守ることが大切ではない
- 子ども同士ぶつかり合い、話し合う経験ができるように
- 子ども同士遊びが成立するようになったら、保育者は引いていく
色々な鬼ごっこ

普通の鬼ごっこが十分楽しめるようになったら、少しルールを足してバリエーションを増やしていくのもいいですね。
せっかくなので、いくつかの鬼ごっこを紹介します。
鬼ごっこも地域によって呼び方やルールが異なりますので、あなたの知っているルールや呼び方で子どもたちに伝えればいいと思います。
増やし鬼
名前の通り、鬼が増えていく鬼ごっこです。
鬼にタッチされた子は鬼になり、タッチした鬼もそのまま鬼を続けます。
そのため、どんどん鬼が増えていき、逃げるほうが不利になっていきます。
最後の一人になるまで続けてもいいですし、時間で区切ってもいいのですが、最後数人になった時に逃げる子の真剣な顔は見応えがあります。
ただ、あっという間に囲まれて捕まるので、走るのがあまり得意でない子には不評なことも。
色々坊や(色鬼)
鬼が指定した色に触っている間は、子はタッチされなくなるという鬼ごっこです。
私の地域では
「いろいろぼーやーいろぼーやー、な~んの色が好きですか?」(子)
「赤!!」(鬼)
という掛け合いからスタートしていました。
もちろん子は色に触らずシンプルに逃げてもいいのですが、大抵の子は指定された色を探しに行きます。
「何色にしようかな?」と考えて色を指定する鬼も、「何色がくるかな?」とドキドキして待つ子も楽しい鬼ごっこですね。
始めは遊具や木など大きな物の色を触りに行くのですが、そのうちに衣服など身につけているものを触る子が出始めます。
それはそれで面白いですよ。
氷鬼
タッチされた子が氷になり、その場で動けなくなって固まるという鬼ごっこです。
動けなくなった子は仲間にタッチされると氷が溶けてまた動けるようになります。
3歳児では少し難しいルールですが、4歳児以降ならとても楽しいメジャーな鬼ごっこですね。
氷鬼で子どもが鬼をやる場合は、鬼を数人にしておくほうがいいでしょう。
タッチしてもタッチしても解除されてしまうのは悲しい気持ちになってしまいます。
保育者が中心となって展開する場合、時間で区切って鬼を交代するといいでしょう。
子どもだけでやるようになると、終わりのタイミングをどうするかがまた見どころです。
保育者が鬼の場合、保育者対子どもで全力で勝負するのも楽しいです。
3歳時でも、10人以上いれば全員捕まえるのはなかなか難しいですよ。
引っ越し鬼
ある場所からある場所に鬼に捕まらないように引っ越す鬼ごっこです。
参加する全員が入れるくらいの大きさの円を地面に2つ離して描きます。
片方の円に鬼以外全員が入り、鬼の「引っ越し!」の掛け声でもう一つの円に引っ越す遊びです。
鬼は子が引っ越す間にタッチできれば交代です。
遊びこむほど子どもそれぞれの駆け引きがあり楽しくなります。
また、2つの円をどのくらい離すかでもだいぶ遊びの性質が変わってくるので色々試してみてください。
人数を見て鬼を数人にしてもいいですね。
川渡れ
先ほどの引っ越し鬼とよく似ています。
地面に参加者全員が横一列に並べるくらいの長さの直線を2本描き、それを川に見立てます。
川の中に鬼が入り、
「かーわーわーたーれ!」
という鬼の合図で川岸から川岸へと渡ります。
鬼は川に入った子だけタッチすることができるので、全員が渡りきるまでに誰かタッチすれば鬼交代です。
川の広さは工夫次第ですが、そんなに広すぎると鬼が大変です。
引っ越し鬼よりルートが限定されるので、より駆け引きが大事になる遊びです。
ドロケイ(ケイドロ)
鬼ごっこの最終形態と言ってもいいのではないでしょうか。
3歳児には少し難しいです。
呼び方は私の地域ではドロケイでしたが、ケイドロの所も多いようですね。
泥棒役と警察役に半分くらいの人数で別れ、牢屋を決めます。(地面に円を描いたり、砂場を牢屋にしたり)
基本は警察が泥棒を追いかけ、タッチされた泥棒は牢屋に入ります。
しかし、牢屋に入った泥棒は味方の泥棒にタッチされれば脱獄できるのです。
時間で区切って勝ち負けを作ってもいいですし(時間内に全員捕まえたら警察の勝ちなど)、勝ち負けにこだわらなくてもいいです。
シンプルなルールですが、遊びの性質上子どものぶつかり合いや仲間同士の相談が発生しやすい遊びです。
年長さんで話し合いのできるクラスであれば、敢えて開始前に作戦タイムを設けても面白いです。
楽しく遊ぶために試行錯誤する子どもたちの様子を側で見守ってあげてくださいね。
まとめ
3歳時における鬼ごっこの展開の仕方について解説してきました。
ここまで長文で解説しといてなんですが、正直どんな風に展開していっても子どもたちは鬼ごっこを身に着けていくでしょう。
しかし、一つだけ大切なことは、鬼ごっこを覚えることが目的ではないということです。
保育園でたまに見かける残念な鬼ごっこの姿として、保育者の号令で始まり、保育者が審判になり、子どもたちは決められたルールの中で遊び、ルール違反した子を保育者と同じ言葉で責めるのです。
これではなんのために鬼ごっこをしているかわかりません。
鬼ごっこを保育に取り入れる目的は、子どもが楽しいからです。
楽しみながら、遊びの中でぶつかり合い、話し合うことが大切なのです。
年齢やクラスの状況によって保育者の援助が必要な場合はあるでしょう。
しかし、どう遊ぶかを決めるのは子どもたちです。
その中でどうやって人と関わるとうまくいくのか学んでいくのです。
遊びの主人公は子どもであるということだけは忘れないでいてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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