
こんにちは!旅する保育士のサボジローです!

保育士をしているんですけど、本当に辛くってやめたいです・・。

保育士って本当に大変で理不尽な思いをすること多いよね。
でも、なぜ辛いのか?を深堀りして考えたら少し楽になるかもしれないよ。
「子どもが好きだから。」きっと保育士を志した最初の理由はそんなポジティブなものだったでしょう。
私もそうでした。
しかし、現実の保育現場に入ると「子どものために」を呪いの言葉にして降りかかる数々の災難・・・。
低賃金・サービス残業・無意味な仕事の数々・・・。
厚生労働省の「保育士等に関する関係資料」によれば、潜在保育士(資格はあるが保育施設で働いていない人)の数は76万人以上と言われています。
この潜在保育士の数を見れば保育士が辛いというのはよくわかります。
しかし、なぜ辛いのか?を深堀りしていくと、実はその辛さは自分で解決できるものかもしれません。
今回は保育士がなぜ辛いのか?どうすればいいのか?について現役保育士である私が深堀りしていこうと思います。
ちなみに、私は今、保育士をしていて辛くありません。(不満はありますけどね。)
保育士はなぜ辛いのか?

保育士の辛い理由はたくさんあります。
思いつく限り深堀りしていきましょう。
でも、実は一番つらい理由はあなたが優しいからかもしれません。
低い賃金
保育士と言えば賃金が安いで有名ですね。
ありがたくない話です。
しかし、実際に安いのでしょうか?
厚生労働省が出している「賃金構造基本統計調査」によれば、常勤でフルタイムで働く保育士の給与は全個々平均で下記の通り。(2019年度)
- 月収:24.45万円
- 賞与:70.06万円
- 年収:363.46万円
このデータを見て私は驚きました。「これって安いか?」と。
しかし、保育士の賃金は地域格差が大きく、大都市に行くほど高いです。
また、園長などは求人票を見ていても高いのがわかります。
また、公立私立の格差もありますので、きっと「保育士の給料が安い」と感じているあなたはもっと低賃金でしょう。
私ももっと低賃金です。こんなデータ、どこの国の話だと言う感じです。
私の今働いている地域では手取りで月収12万円ほどという話も聞いたことあります。(正規雇用です)
ところで、保育士の給与に関するおもしろい話があります。
まず、この質問に答えてください。
「もしあなたが対価を受け取って人の子どもを見るとしたら、その価格はいくらにしますか?」
いくらにしましたか?
この質問に、保育士さんの多くは「金銭などいらない」と答えるのです。
多くても「時給1000円程度」が普通だそうです。
なぜでしょう?
あなたは子どもを見るプロであって、それなりの対価を受け取るべき存在です。
例えば、時給1000円だと、
1000円✕8時間✕22日(週休2日のフルタイム)=176,000円です。
月収176,000円ですよ。
社会保険や税金を引けば手取りは15万ほどでしょうか?
私はこの話を聞いた時、ここに保育士の仕事が辛い理由が現れているようにかんじました。
子どもの命と将来を預かる大切な仕事でありながら、その実働いている本人がその仕事に価値を感じられていないのです。
保育士の給料は安いです。間違いないです。
しかし、辛いのは給料が安いからではなく、自分が価値を感じられていないからではないでしょうか?
つまり、保育が辛いのは自分の仕事を尊敬できないからではないかと思います。
一つ大切なことを言っておきます。
あなたが悪いのではありません。
次からはなぜそうなってしまったか?を考えていきましょう。
地獄のサービス残業
保育士が辛い理由の大きな原因。それがサービス残業です。
まず大前提として、サービス残業は違法です。
そんなこと言っても・・。という声が聞こえそうですが、本当に違法です。
自分のサービス残業が辛くて改善したいなら、労働基準監督署に訴えてください。
厚生労働省のホームページで、「賃金、労働時間、解雇などの法令違反などについて相談したいとき」への相談窓口として労働基準監督署が載っています。
賃金の支払われない労働、いわゆるサービス残業は完全に法令違反なので、相談すれば対応してくれるケースも多いでしょう。
また、いきなり行政機関に相談するのはハードルが高いという方は、「介護・保育ユニオン」という団体があります。
保育の労働環境の悩みなどの相談に乗ってくれて、どう動いていけばいいかアドバイスをくれます。実際にあなたの働く園に働きかけてくれたりもします。
小さな悩みでも相談して大丈夫なようですし、秘密厳守で相談に乗ってくれます。
当然無料で相談できます。
メールでも電話でも対応してくれるので、職場のサービス残業について悩んでいる方はまず相談しましょう。
しかし、一つあなたに伝えておきたいことがあります。
サービス残業を生み出しているのは私達保育士です。
保育の経営者は労働基準法などもちろん知っています。
だから、直接サービス残業を命令してくることはあまりないのではないでしょうか?
もし直接サービス残業を命令してくるブラック園の方はすぐ相談しましょう。
私の今働いている園では、タイムカードがありますが、タイムカードを切った時間では残業代が出ません。
申告、承認されなければいけないのです。
当然残業代が出ないので私は定時きっかりで上がりますが、他の職員はダラダラ残業しています。
それも、書類などではなく掃除や洗濯など、その人がやらなくてもいい雑務のために・・・。
全員が「定時で上がろう」という意識があれば、残りの仕事は残った人で何とかなっていくものです。
しかし、「あとの人が大変だからこれだけやっておこう」という人が20分ほど残業します。
すると、「あの人もやったから私も少し」「私も少し」と続く人が出てきて「定時に上がりづらい雰囲気を作り出しているのです」
他の業種の人に話すと笑い話です。
そもそもおかしいのは残業分の給与を支払わない経営側や、その分の予算を出さない国の制度です。
しかし、私達保育士は優しい人が多く、協調性を大事にするあまり自らサービス残業をする雰囲気を作っています。
サービス残業は、悪です。
「私だけなら」と残った誰かのせいで、結局は全員がサービス残業を強いられる結果となっているのです。
まず、あなたからサービス残業をやめましょう。
経営者は何も言えないはずです。
事実私は今の園でサービス残業をしていません。
「今日は緊急会議をすから全員残りなさい。」という命令に対し、
「残業代は出ますか?出ないのなら残れません。」と答えた結果、
「今日の会議は手当が出ないので強制ではありません。」と園長自ら全体に通達を出しました。
経営者は正しいことを言われれば立場上何も言えないのです。
言ってくれば上記の保育・介護ユニオンか労働基準監督署に相談しましょう。
もし自分だけサービス残業しないのは働きづらい・・・。という人にはアドラー心理学という幸せになるための心理学から次の言葉を贈ります。
「判断に迷った時は、より大きな共同体の声を聞け」
共同体とは人間関係のグループです。
家庭・職場・地域・国と大きくなっていきますね。
あなたが職場での判断に迷った時は、より大きな共同体、つまり一般社会の声を聞きましょう。
一般社会ではサービス残業するほうがおかしいのです。
サービス残業は違法です。間違っていることです。
「もしそのようにしてその園にいづらくなったら。」・・・構わないでしょう。
そんな園とはさよならして次の園を探しましょう。
保育士は資格を持っているだけでも十分価値があり、いくらでも仕事があります。
あなたの園という狭い世界を飛び出せば、もっと良い園は必ずあるのです。

ちなみに、労働基準監督署に相談するときなどはスマホの録音機能などで言質をとっておくとなおいいですよ。
誰のためかわからない仕事
保育士の業務には本当に無駄なことが多いです。
「昔からそうだから」と慣例的に行われ、その結果仕事量が増えてサービス残業につながっていくという悪循環ですね。
私がいらないと思っている仕事は以下のとおり。
- 壁面制作(壁面って誰のためですか?)
- 各種行事のための準備(子どもが主役の行事なら、そんなに雑務は必要ないはず。そもそも、行事っていりますか?)
- 無駄に多い会議(会議は必要です。でもその内容が・・・。)
- 無駄の多い書類(この書類と、この書類内容かぶってない?)
- 子どものおたより帳(子どもの様子を知らせたいなら他の方法もあるはず)
というように挙げだせばきりがないのですが、この中でも壁面制作はマジで無駄です。
いま多くの園が壁面の見直しを始めています。私が以前働いていた園は「壁面禁止」でした。
また、わざわざ画用紙で作らなくても可愛い絵がほしいのならフリー素材ダウンロードして引き伸ばして印刷すれば良くないですか?
そもそも子どもの部屋だから可愛い絵をという発想自体、古すぎて私は嫌いですが。
また、行事や日常の集まりも本当に必要なものだけにすれば保育士の負担はグッと軽くなるでしょう。
こうした誰のために働いているのか・・・。という徒労感は保育士が辛い原因の大きな要素の一つと言えます。
子どもが主人公でない保育
私が思うに、保育士の仕事で一番つらいのはここではないかと思います。
おかしな話ですが、今の保育業界では保育について勉強すればするほど、理想と自分の園の実態との差が激しくなっていき辛くなります。
もちろん、良い保育園で働いている方はそんな事ありません。
勉強したことをダイレクトに子どものために使えて、「子どものために働いている」という実感が得られるのでむしろ楽しくなっていくでしょう。
しかし、保育が辛いと感じているあなたの園はきっと子どもが主人公になっていません。
親や園長に見せるための行事、子どもを叱ってばかりの日常・・・。
子どもが好きだからと保育士になったはずなのに、子どもを管理してやらせるばかりの保育になってしまっているのではないでしょうか?
それでは楽しいはずがありません。
子どもにとっていちばん大切なのは生きる力です。

保育所保育指針にも明記してある、今の幼児教育の常識です。
しかし、多くの園の実態は子どもにやらせる保育です。
子どもにやらせる保育の中では、子どもを管理して思ったように動かせる人がいい保育士と言われます。
ひどいところでは子どもを叱りまくり、子どもに恐れられている人が有能だとも・・・。
優しい心を持った、子どもに寄り添おうとする本当の意味で良い保育士さんは、クラス運営ができない無能な保育士と言われます。
絶対に間違っています。
子どもの心に寄り添い、子どもの”やりたい”を叶えようとする優しい人ほど辛くなってしまう保育園が実際に数多くあります。
もし保育が辛いと感じているなら、あなたは真の良い保育士かもしれません。
私はあなたにはこの業界に残ってほしいなと思います。
しかし、知ってほしいのは、保育士は自由だということ。
詳しくは後述しますが、現在保育士はニーズの高い求められる職業です。
もし今辛いなら、やめてしまって構いません。
大事なのはあなたの人生です。
あなたに合う園はきっとあるはずです。
保育士は全員が辛いのか?

散々保育士は辛いという話をしていきましたが、この問いにはNOと答えたいと思います。
まず、私は辛くありません。
また、辛くない、むしろ楽しいという保育士さんをたくさん知っています。
そういう保育士にはある特徴があります。
労働環境がいいわけではありません。しかし、楽しく働く保育士は誰が悪いのかを知っています。
すると、自分が悪いわけではないと感じることができます。
悪いのは誰か?一番は政府です。
保育士の優しさに漬け込んで、こんなにも大事な仕事の労働環境の改善を先送りにしている政府が悪いです。
なので、私は絶対選挙にいきます。
保育士の給料を決めてるのは誰でしょう?政治家です。
どうせ変わらないから・・・ではなく、自分だけでも投票しましょう。
次に、楽しく働く保育士は、子どものためになることを知っています。
ブラック園で働く保育士さんの多くは心を殺し、子どものためにならないとわかっていても園長の言うがまま働く人も多いです。
そうしなければ心が持たないのも事実です。
しかし、楽しく働く保育士はNOと言うことができます。
たくさん勉強して、今の保育の大きな潮流を掴んでいるので、堂々とNOを唱えられます。
園長が怖くないのか?
怖くありません。
なぜなら、私たち楽しく働く保育士は、保育士が自由だということを知っています。
私達保育士は社会に求められる、とてもニーズのある仕事なのです。
だからクビになったって構わない。なぜならいくらでも仕事はあるのだから。
その園に固執することをやめると、心は一気に軽くなります。
やめたって大丈夫!という気持ちはあなたを自由にしてくます。
もっと広い世界を

保育士は自由です。
保育士がなぜ辛いかの最大の原因は、知らないからです。
保育士は小さな職場で働いているので、その園での常識が保育の常識と勘違いしてしまいます。
実際、自分の友だちにちょっと聞くくらいしか他園のことはわかりません。
しかし、全国には様々な保育園があり、あなたの園で正しいとされていることなど、全体では間違っているとされていることかもしれません。
ブラック園の経営者は、小さな世界に保育士を閉じ込めて、そこでの常識が世間の常識かのように言ってきます。
そんなことはありません。
今は子どもを主役にする保育が主流になっていますし、サービス残業がない園などいくらでもあります。
他の園のことを知らないから、「どうせ保育士はどこに言ってもこんなふうだ」と思いこんでしまっているだけです。
子どものため、職員のため、社会のため、正しい知識で正しい保育を展開している園は実際にたくさんあります。
なので、保育が辛いと感じているあなたには、まず外とつながってほしいと思います。
自分の友だちや身近な保育士ではない、全く別の地域の全く別の保育士と。
フェイスブックでも、ツイッターでもそういったポジティブな保育士さんは簡単にいくらでも探し出すことができます。
私もツイッターやってます。DM遠慮なくどうぞ。
Follow @kodomonomeSNSやインターネットを使って他園の保育士さんと繋がりを持つことで、「自分ではなく自分の園が間違っていたんだ。」と感じて心がすっと楽になります。
全国の保育士さんがそうして繋がっていけば、保育士さん同士情報交換をし、良い保育園にしか人が集まらなくなります。
すると、ブラック園に残された道は潰れるか、変わるかです。
そうしていい流れが保育業界に吹き込んでくることを私は切に願っています。
まずは「知るためにつながること。」
これが保育が辛いと感じるあなたにしてほしい最初の行動です。
あなたは求められている
もう一つあなたに知っておいてほしいとても大事なことがあります。
それは、保育士資格を持っているあなたは求められる存在だということ。
保育士の有効求人倍率をご存知でしょうか?
2018年には保育士の有効求人倍率は3.20倍(東京では6.44倍)です。
つまり、あなたが仕事がほしいといえば、3つの園があなたを取り合う状況なのです。
そんなにも仕事に困らないあなたが、ブラックな今の園に固執する必要はどこにもありません。
事実私は、一度保育を離れて留学やリゾバで3年ほど履歴書の空白がありますが、保育の転職活動をしたらあっという間に3園内定しました。
私ほどの不真面目な経歴でも欲しがられるのです。
真面目に勤めてきたあなたなら、どこの園でも喉から手が出るほどほしいはずです。
あなたの人生はあなたのもの。
自分にあった園にさっさと転職してしまいましょう。
また、すぐには転職しなくても、「自分はいつでも転職できる」という安心感はあなたを強く、自由にしてくれます。
いくつか転職サービスに登録しておくことで、あなたのところに転職情報が自動的に集まってきます。もちろん無料で。
「私は求められている、自由だ。」と感じるためにいくつかの転職サービスに登録しましょう。
意外と簡単ですよ。
代表的なものをいくつか挙げておきます。
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まとめ
保育士がなぜ辛いのか?について徹底的に深堀りしてきました。
保育士の辛さはもちろん、労働環境が根底にあります。
しかし、一番は子どもを主役にした保育ができていないからではないでしょうか?
私の周りでキラキラと働く保育士さんは、「子どものために働いている」という実感をしっかりと感じています。
もちろん、どんな職場環境でも根本的には子どものために働いています。
しかし、子どもが主人公になっていない園では「子どものため」という実感がどんどん薄まっていってしまうでしょう。
もしあなたが保育士が辛いと感じているのなら、きっと「子どものため」という実感を感じられていないのでしょう。
「子どものため」は呪いの言葉のように、ブラックな園では使われています。
しかし、良い保育園では「子どものため」は魔法の言葉です。
最低限の労働環境が保証されていれば、真に「子どものため」に働くことはとても楽しいことです。
私達保育士の仕事はとても素晴らしいものです。
とはいえ、今つらいと感じているのならば一度保育から離れていみるのも手でしょう。
私も一度離れましたが戻ってきました。
資格はなくならないのでいつでも戻ってこれます。
保育士はそのくらい魅力のある仕事なのです。
保育を楽しみたいという方は、ぜひSNSなどで他の保育士さんと繋がってくださいね。
きっと日常が変わるはずです。
まだ詳しく話せませんが、現在「保育士同士をつなげて幸せにしていこう」というプロジェクトが実証実験されています。
話せる日が来たら当ブログでも紹介していきますので、お楽しみに。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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