赤ちゃん言葉は本能!ついつい使ってしまう理由と子育てへの影響

赤ちゃんを抱っこするお母さん 幸せになる子育て

こんにちは!保育士のサボジローでちゅよー!

赤ちゃんを目の前にすると、ついついそんな風に赤ちゃん言葉を使ってしまいますよね?

でも、赤ちゃん言葉って第三者から見てるとちょっと馬鹿みたいだし、子育てへの影響はどうなんでしょう・・。

「赤ちゃん言葉は子どもがきちんとした言葉を覚えられなくなる」

「赤ちゃん言葉はみっともないからやめなさいと義母に言われた」

「旦那が赤ちゃん言葉気持ち悪いからやめてと言う」

といった話を聞くこともあります。

しかし、お母さんが赤ちゃん言葉を使うのは本能的なものであり、実は赤ちゃん言葉には大きな役目があるのです。

なぜこんなにも自然なことが批判されてしまうのだろうと思い、調べてみました。

すると、赤ちゃん言葉は良くないという人が出てきた原因も見えてきました。

今回はそんな赤ちゃん言葉の役割と、反対する人の大きな勘違いについて解説していきます。

世界中ほとんどの国で見られる、赤ちゃん言葉「マザリーズ」

散らばった国旗

実は赤ちゃん言葉は日本独自のものではありません。

英語ではマザリーズ(motherese) またはIDS(Infant-Directed speech)と言われ、世界中どの国のどんな民族でも見られる同じ特徴を持つ話し言葉なのです。

違う場所で全く違う言葉の中でも赤ちゃん言葉が存在するって不思議ですね。

例えば、英語で牛はCOWですが、赤ちゃんにはMoo−mooと言います。

牛の鳴き声をそのまま名詞として使うところは日本の「ワンワン」に似ていますね。

他にもGood nightはnight-night(ナイナイ)

dinerはdin-din(ディンディン)といったように英語にも無数の赤ちゃん言葉があります。

私がオーストラリアでホームステイしていたファミリーも、2歳の子どもがいましたがたくさん赤ちゃん言葉使ってました。

世界共通、ほとんどの国で赤ちゃん言葉(マザリーズ)は見られるのですね。

マザリーズの特徴としては、

  • ゆっくりとしたペースでしゃべる
  • 普段よりやや高めの声色でしゃべる
  • 大きく抑揚をつけてしゃべる

の3つがあります。世界中で同じような特徴があります。

他にも、ワンワンのように同じ音を繰り返す、パパ、ママなど赤ちゃんに発音しやすい音が多いなどの傾向が見られます。

赤ちゃん言葉は本能と科学的に判明している

笑う2人の赤ちゃん

世界中で同じように赤ちゃん言葉が見られるのはなぜでしょう?

遠い昔、「赤ちゃん言葉を広めようの会」が存在していて、世界中に赤ちゃん言葉を普及させたのでしょうか?

もちろん違います。

最近の研究の結果、赤ちゃん言葉は子どもを教育しようという人間が本能的に行う行動だとわかりました。

赤ちゃん言葉については昔からたくさんの研究がされてきました。

その中でも、私が読んだ論文の中でおもしろかったのはチブラ博士とゲルゲイ博士のナチュラル・ペダゴジー理論の中で示される明示シグナルと発達の関係についてです。

難しいですね。

簡単に説明すると、赤ちゃんはものすごい数の情報の中から必要なものを選んで、学習していく。

その手助けとなっているのは大人からのアイコンタクトや指差し、赤ちゃん言葉ではないかということです。

詳しく知りたい方はこちらの論文を見てみてください。

正直内容はとても難しいです。すごく暇な方にのみおすすめします。

想像してみてください。

あなたがもし違う星の中に放り込まれ、言葉も文化も何一つわからない中、一からそこで暮らしていかなければならないとします。

どうやって物事を覚えていきましょう?

五感から入ってくる新しい情報の数々をどうやって整理しましょう?

赤ちゃんにとって「生まれてくる」とはそんな感覚なのではないでしょうか?

言葉も、文化も、何一つわからない中から、自分で大事なことを判断し、覚えていかなくてはいけないのです。

そんな中、お母さんが語りかける赤ちゃん言葉は赤ちゃんにとってわかりやすく、新しい世界を歩くためのガイドブックのように、赤ちゃんの学習の手助けをしてくれるのです。

人間は本能的に言葉の意味すらわからない赤ちゃんにでも、物事を覚えるヒントになりやすいしゃべり方で語りかけるのです。

つまり、赤ちゃん言葉をついつい使ってしまうのは本能なのです。

それが赤ちゃん言葉が全世界で見られる理由です。

赤ちゃんの学習を助けるため本能に組み込まれているプログラムなのですね。

赤ちゃん言葉は赤ちゃんの発達に効果的

赤ちゃんと記号

赤ちゃん言葉は赤ちゃんの知識の吸収を助けます。

先ほどの章でも説明しましたが、言葉のわからない赤ちゃんにとって、赤ちゃん言葉は聞き取りやすく知識を得るための手がかりとなるのです。

赤ちゃん言葉は赤ちゃんの注意を引きやすい音やリズムで作られています。

そのため、赤ちゃんは赤ちゃん言葉が聞こえた時に注目します。

例えば、離乳食をあげている時、「もぐもぐだよ」といって大人ももぐもぐして見せますよね?

この時に「こうやって噛むんだよ」と言われるよりも「もぐもぐだよ」のほうが自然と赤ちゃんは注目して大人を見てくれるのです。

また、赤ちゃん言葉は言葉の学習にも効果的です。

そもそも、人が言葉を学習するためには、「この音はこういう意味なのだ」と学ぶ必要があります。

例えば、「あ、犬だよ、犬がいたね。」と大人が発した場合、「ア、イヌダヨ、イヌガイタネ」という音の中から犬という単語を聞き出し、目の前の動物の名前が犬だと結び付けなくてはいけません。

このように一つの文章から一つの単語を聞き取り、意味を覚えることを「語の切り出し」と言います。

「犬」よりも「ワンワン」の方が音が連続しているため言葉の切れ目がわかりやすく、赤ちゃんの語の切り出しを助けるのです。

他にも赤ちゃん言葉には「っ・ー・ん」を含む言葉が多いのも特徴です。

「くっく」「ぶーぶー」「わんわん」などですね。

また「お洋服」など言葉の最初に「お」をつけることも多いです。

これらの「っ・ー・ん」の音や言葉の最初に「お」がつくことも赤ちゃんの語の切り出しを助けているのです。

こうして理論的に話すと少し難しいですが、要するに赤ちゃん言葉は赤ちゃんにとって心地よく覚えやすいということです。

「犬」より「わんわん」のほうが覚えやすいことは感覚的にもわかりますね。

赤ちゃんにとって覚えやすい赤ちゃん言葉を使うことは、赤ちゃんが言葉を覚える手助けとなるのです。

代表的な赤ちゃん言葉

赤ちゃん言葉は、地域によってだいぶ違います。

そのため、「ここに載っている言葉、私の知っているのと違う!」と感じるかもしれません。

その場合はあなたの知っている赤ちゃん言葉を使ってくださいね。

参考までに代表的な赤ちゃん言葉を紹介します。

  • ママ:お母さん
  • パパ:お父さん
  • バーバ:おばあちゃん
  • ジージ:おじいちゃん
  • まんま:ご飯
  • もしもし:電話
  • くっく:靴
  • わんわん:犬
  • ニャンニャン:猫
  • チュンチュン:小鳥またはスズメ
  • がおー:ライオン
  • ないない:片付け
  • ちゃんこ:座る
  • ちゅるちゅる:麺
  • ピーポー:パトカー・消防車
  • たっち:立つ
  • あんよ:足
  • てって:手
  • ぽんぽん:お腹
  • ブーブ:車
  • とっと:魚

赤ちゃん言葉を使うの反対派に反対

会話する女性

赤ちゃん言葉を使わない方が良いという人は一定数いますよね。

その人々に、反対です。

そもそもなぜ赤ちゃん言葉を使うことを嫌がる人がいるのか?

世界中で使われている自然な言葉なのに・・・。

そこがとても疑問でした。

色々と調べていると、どうやら原因は核家族化にありそうです。

昔は成人するまでに兄弟や親戚、近所の子どもで、子育てに触れる機会が多かったので自然と子育ての際の赤ちゃん言葉が身についていったのです。

しかし、核家族化が進んだ現代では、大人になるまでに小さい子どもと接する機会がない人が意外と多いのです。

そうすると、赤ちゃん言葉を大人が使う様子が奇妙に見え、「あれは馬鹿みたいだからやめたほうがいい」となるのではないでしょうか。

そういった赤ちゃん言葉を知らない人々が、「あんなしゃべり方をしては子育てに悪影響だ」と考えるようになったのですね。

一応、赤ちゃん言葉が悪影響だという人の意見もまとめてみました。

  • 言葉が遅くなる
    →なりません。赤ちゃん言葉は子どもにとって覚えやすい音やリズムで作られています。むしろ赤ちゃん言葉を使うほうが早くなります。
  • 赤ちゃん言葉で覚えてしまうと、訂正が大変で子どもが混乱する
    →しません。子どもが大きくなると自然と大人も会話の中で「わんわん」ではなく「犬」というようになります。すると、子どもは自分で柔軟に訂正していきます。
  • 気持ち悪い
    慣れましょう。子どもへの愛情からくる自然な言葉づかいです。世界中どの国でも使われている赤ちゃん言葉を、気持ち悪いと感じるほうが不自然です。

私が調べたところによると、上記のような意見が多いのではないでしょうか?

何度もいいますが、多くの研究で赤ちゃん言葉は発達に良いとわかっています。

また、一昔前までは赤ちゃん言葉を使って子育てをすることが当たり前でした。

周りを見渡してください。

そうして育った大人の中に、日常会話で「犬」でなく「わんわん」としゃべる人がいますか?

いませんね。

赤ちゃん言葉で育てられた人もみんな普通にしゃべれるようになっているのです。

赤ちゃん言葉が教育上よくないというのは、科学的根拠のない迷信なのです。

まとめ

赤ちゃん言葉は英語では「マザリーズ」と言い、世界中どこの国でも同じように使われています。

違った文化圏で自然に発達していった言葉なのです。

ではなぜ赤ちゃん言葉を使うようになっていったのか?

それは、赤ちゃんの学習を助けるためだと言われています。

赤ちゃんにとって聞き取りやすく、覚えやすい赤ちゃん言葉を話すことで、赤ちゃんが色々なことを覚える手がかりになるようにしていったのです。

科学的にではなく、自然と本能的に、そういった言葉を使うようになっていったことに驚きと感動を覚えます。

先人たちが、「言葉のわからないこの子にも伝わるように」と工夫して作り上げられていった愛情の言葉、それが赤ちゃん言葉なのです。

こんなにもステキな赤ちゃん言葉を使わないなんて、損していると思いませんか?

赤ちゃんに話しかける時は、恥ずかしがらずに感情をたっぷり込めて赤ちゃん言葉で話しかけてあげてくださいね。

きっとその方があなたの思いは赤ちゃんに伝わります。

ちなみに、私は長年保育現場で働いていますが、卒園まで赤ちゃん言葉が抜けない子なんて一人もいませんでしたよ。

赤ちゃん言葉は成長と共に自然と消失していきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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参考文献:乳児期の学習における明示シグナルの役割とその機能:ナチュラル・ペダゴジー理論から 2018年 奥村 優子 鹿子木康弘

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